IMAGINATION

丈夫な生地と妥協なき縫い込みで使う人が喜んでくれる商品を

種井 美文
株式会社タネイ 代表取締役

丈夫な生地と妥協なき縫い込みで使う人が喜んでくれる商品を

種井 美文
株式会社タネイ 代表取締役
製作の老舗製造メーカーだったタネイからバッグ事業が誕生したきっかけ、そして西山将志様から今回の刺子織バッグの依頼を受け、製造に至るまでの経緯を伺いました。

小さなバッグも柔道着と同じミシンでしっかりと縫い込む

柔道着を製作すると意外に多くの生地が残るのですが、以前は不要なものとして廃棄せざるを得ませんでした。しかし、あるとき従業員の1人が「布の質は良いのにもったいない」と、端布で自分用の弁当袋を作成。その出来が良かったことからバッグ事業が誕生し、今では武道着と並ぶ基幹事業となりました。 

人の体や肌を守る柔道着は、何より丈夫でなければなりません。ですから私たちは、耐久性のある刺し子織の生地を一着一着徹底的に縫い込んで柔道着を作ります。この長年の技が私たちのDNAとなり、バッグ作りにも生かされています。小さなバッグも柔道着と同じミシンで妥協することなく縫い込む。中の物をしっかり守ることができる丈夫な仕上がりにする。これが私たちの作るバッグの魅力なのではないでしょうか。 

一番大切に思う人が喜んでくれる商品を

私は常に「一番大切に思う人が喜んでくれる商品を作ろう」と職人たちに伝えているのですが、これはTSUKURIBAの考え方と同じ。「相手が喜んでくれる商品をなんとかして作りたい」という方がいらっしゃれば、「少しでも私たちが協力できれば」と思います。そしてTSUKURIBAで一緒に作った商品が依頼主の方の想いとぴったり合ったならば、それが私たち作り手にとって一番の喜びです。

柔道家、ロンドン五輪柔道男子90㎏級銅メダリスト 西山将士様からの依頼を受けて

まずバッグの担当者が直接西山様にデザイン・サイズなどのご要望をうかがい、それを忠実に再現することを大切にしつつ、実際に縫製できるよう調整してパターンを起こしました。 

今回は、あまりのサイズの大きさに驚き「いつもの生地巾でできるのか?」と心配もありました。しかし、試作品を作ってみると、とても個性的で素敵なデザインであり、西山様ご本人にもお似合いで。“男の人が持つビッグトート”といった感じが、とても良いと思います。 

こちらの予想以上に重いものを入れるとのことなので、制作の際は見えないところまでハンドル部分の生地を中に挟み込んだり、面で重さを支えたり、強度を増す工夫を考えました。TSUKURIBAはダイレクトに具体的な話ができるので参考になることも多く、作り手としてはありがたいです。 

摩擦に強い、タネイの刺子織生地を

タネイで使う刺し子織の生地は、強く撚った二重の縦糸の下を横糸が通る立体的構造のため、摩擦に強くなります。 
細かなパーツも強度を高めるための縫い込みも、全て1台の柔道着用ミシンで作業。 複雑な順番で縫うことで、見えないところまで美しく仕上げます。丈夫さを追求し徹底的に縫い込む、タネイの原点である柔道着の縫製です。 

タネイの職人はみな「作ることが大好き」。妥協しないでとことん追求する職人気質・物作りを楽しむ心・プライドをもっています。 

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